工房便り
秋深まる京都からお送りする、女将の直伝シリーズ其の四・・・
「有職雛」とは?
皆さま、こんにちは。
またまた女将の奥の深~い直伝シリーズです。
今回は、人形業界でやたら頻繁に使われる「有職雛」とは、一体何ぞや??
という疑問にお答えいたします。
先ず、「有職雛」は「ゆうそくびな」と読みます。
「有職」とは、公家社会のさまざまな決まり事を指す言葉で、
「有職雛」は、お公家さんの着る装束を正しく考証して
作られた雛人形のことをいいます。
お公家さんたちの装束は、身分や年齢、季節によって違うので、
これに合わせて裂(きれ)を選び、雛人形の背丈に合った文様を
人形用に別織りにして衣装に仕立てます。
「有職雛」の男雛は公式な儀式で着用される衣冠束帯(いかんそくたい)、
女雛は十二単(じゅうにひとえ)を着用していることが多いです。
いかがでしょうか、今回は単純明快な答えに
さぞかしご満足いただけたことでしょう笑
女将の直伝シリーズ、まだまだ続きますよう~
次回もどうぞお楽しみに!!
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今日の京都は台風21号の影響で雨降り。
時代祭も中止になってしまいました。
そんな中、京都迎賓館では秋の特別展示が行われているということで
雨にも負けず風にも負けず、警報にも負けず、行ってきましたよ!
素晴らしい数寄屋造りの建物のまわりの広大な池が
お庭と建物に溶け合うように配置されています。
(雨で画像が暗いですね。。。汗)
秋の特別展示「有職(ゆうそく)織物の典雅なしつらえ」。
人間国宝 「喜多川俵二」作の有職織物が
迎賓館の「聚楽(じゅらく)の間」、「夕映えの間」、「藤の間」、
「桐の間」に展示されています。
風合いや質感がとても素晴らしく、「きれいやなぁ~~」と
只々、ため息の連続。
主人は、
「十二単の表着(うわぎ)の仕立ての
ふき(裏地を表に折り返して、表から少し見えるように仕立てた部分)
がきれいに出てたなぁ~」
と言うので、
「さすが、プロ目線!」と感心したわたしでした。
台風にも負けず、行ってよかった~~。
ウォーキングしていると金木犀のええ香りが漂ってきます。
どこのお家の木かいな・・・とあたりを見回してみると
「ここですよ」とばかりに山吹色のお花をいっぱいつけた
金木犀が立っています。
もうしばらくは楽しませてもらえそうですね!
今、工房では新しいおひなさまの製作中。
もうすぐお披露目できる予定です。
ここ何年かずっと作りたかったのですが
時間に追われてなかなかじっくり新しいおひなさまに
取り組むことが難しいて先延ばしになってきてたんですけど
今年はやっとお披露目できそうです。
かわいいですよ!お楽しみに・・・
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明日4日(水)は、中秋の名月、でも満月は6日(金)なんですって。
この季節のお月さんはほんとにきれい。
お風呂から上がって、ベランダの椅子に座りながらお月さんを見るのが
幸せなひととき。
一日を振り返って今日も何事もなく家族が健康で過ごせたことに感謝します。
わたしが子供の頃は、おばあちゃんがすすきとお団子と小芋を
お月さんにお供えしはって、
二階の窓からお月見してたなぁ~、そういう情景って鮮明に覚えてる。
今は、何でもかんでも簡略化してしまいがちやけど、
家族で大切にしてる節目の行事や季節の習わしって、
実はいつまでも子供の記憶に残るものなんですね、、、(しみじみ。。。)
とりあえず、明日はお団子買うてこようっと!笑
昨日から再開した、女将の直伝シリーズ其のⅢ・・・「お内裏(だいり)様とお雛さまって?」
「灯りを付けましょ、ぼんぼりに~♫ お花をおげましょ桃の花~♫・・・」
そうです、皆さんよくご存じの「うれしいひなまつり」。
この二番の歌詞にある「お内裏様とお雛さま~♫ ふ~たり並んですまし顔♫・・・」
実はこの歌詞、「ふ~たり」ではなくて正しくは「4人並んですまし顔」という事実。
「ちょっと、何言うてんの~、もうー。
学校で ふ~たりって習ったしー」
という、お叱りの声が聞こえてきそうですが、、、
しかしながら、これは事実なんです。
作詞のサトウハチローさん、ごめんなさい笑
つまり、お内裏様=男雛、お雛さま=女雛ではなく、
男雛と女雛一対のことをお内裏様といい、
お雛さま~、も、男雛と女雛一対の雛人形のことを言います。
だから、「お内裏様とお雛さま~♫」というと、
4人の雛人形が並んでることになるんですね。
あぁ~、ややこしい。。。
やはり、「女将の直伝シリーズ」は奥が深い!!(自画自賛。)
次回もお楽しみに。。。
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今日から10月、
ただ今工房では、2018年度のお雛さまのご予約を承っています。
「えっ?雛祭りって3月やんね~、今から予約ってどゆこと??」
と思われた方は、「お客さまへのお願い」をご覧頂けると嬉しいです。
尚、11月末日までは、ご来店いただきます際に事前に
(できましたら2,3日前までに)お電話でのご予約をお願いしております。
(不定休させていただく場合もありますので、、、)
基本的に土・日・祝日は定休日とさせていただいておりますが、
承れる場合もございますのでご相談ください。
今年も可愛いお雛さまのご用意が整いました!!
秋の京都はどこもかしこも見どころ満載。
京都観光のおついでに、ご家族皆さまでぜひご来店くださいませ。
電話:075-441-8333
今年1月から始まった女将の直伝シリーズ。
「始まっただけで続いてへんやん!」というツッコミを頂きそうですが、
はい、はっきり言うてサボってました!
サボりのわたし、反省。。。
でも、お任せください!
気合を入れなおして今日から始まる再開する女将の直伝シリーズ其のⅡ・・・「雛祭りの歴史」。
これね、お客様によくご質問いただくんですよ、実は。。。
何で、雛祭りをするの??
何となくわかってるような、わかってないような感じ?
なんでしょうね、きっと。
おかみが責任を持ってお教えいたしましょう~
順を追って行きますよ・・・
① 雛まつりは、古代中国の旧暦三月の最初の巳の日に
水辺に出て穢れや災いを祓う行事が起源と考えられている。
② それが日本でも「上巳(じょうし)の節句」として
三月三日に行われるようになり、
平安時代には宮廷の年中行事として定着した。
③ 又、民俗信仰として、息を吹きかけたり肌身にすりつけて
自分の罪や穢れを人形(ひとがた)に移し、
川に流す風習も古代からあった。
④ これとは別に「源氏物語」などの文学作品では
幼い子供たちの遊びに使った人形を「ひいな」と呼んでいる。
まとめ:これら四つの風習が三月三日に雛人形を飾って
子供の健やかな成長を祈る行事=雛祭りになった、
と考えられています。
江戸時代になると次第に雛祭りが盛んになっていきました。
現在見られるような雛祭りの形式は、江戸時代の初期に
できた、ということです。
どうです、完璧でしょう~、、、
ええ~っ!まだわかったようなわからんような顔してるの誰ですか~笑
女将の直伝シリーズ其のⅡ・・・「雛祭りの歴史」。
本日の講義はここまでです。
まだわからん方は、補習もいたしますよ!笑
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