工房便り

西陣からの便り
2010年10月14日

果物のおいしい秋。

でも例年に比べたらちょっとお高いような・・・

酷暑の夏の影響でしょうか

さて、秋風が吹き始めると、いっぺんに気ぜわしい

なってきます。

新作展示会でご注文いただいたおひなさまを

お納めする時期が迫って来てるさかいです。

これから12月いっぱいくらいまでは、時間に

追われて うれしい悲鳴の毎日です。

昨日は、昔からずっとお願いしてる「木毛屋さん」が

「もくめん」を持って来てくれはりました。

                  

毎年わざわざ、兵庫県の丹波市から 

車に積んで来てくれはります。

「京都のお人形屋さんへ持って来るんは、たくみさん含めて

3件になってしまいましたわ!」

需要が減ってしもたさかい、

今や全国的にも数少ない木毛屋さんになってしまいました。

もくめんというのは、雛人形の製作に なくてはならない

材料のうちの一つなんですよ。

でも今や、手間を省く為に、代わりに化繊の綿や発砲ウレタン

を使うお店がほとんどです。

でもお人形の自然な肉付きを表現するためにはやっぱり

もくめんでないとだめです。(お人形の手足や胸、お腹周り、

肩などに入れていきます。)

手間をかけて、ちょっとずつ増やしたり減らしたりして

肉付きを加減していくんですよ。

「でも外からは見えへんところやのに

なんでそこまでするん?!」と

思わはるかもしれません。

でもそうやって手間をかけてあげることで、仕上がった時

にお人形が醸し出す空気が全く違うてくるんです。

ドイツのシュタイフ社のテディーベアにも使われてます。

外からは見えへんところにも、ていねいに手をかける、

それがほんまもんの手仕事いうもんやと思います。

(ちょっとええカッコ言うてしまいました笑)

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雛人形 五月人形は京都 西陣 たくみ人形

 

願いのままにかたちをつくる「お誂え専門の京ひな人形工房」です。私たちはおひとりおひとりのお客さまの想いをお聞きしてから、お雛さまをつくり始めます。
どんな願いを込めたものにしたいのか、どんな想いがそこにあるのか。京都西陣にある、昔ながらのひな人形工房に、お客さまの声をどうぞお聞かせください。