工房便り

西陣からの便り
2016年11月04日

昨日の朝日放送「「一子相伝」ご覧いただけましたでしょうか?

その一場面の出来事です。

主人が着付けたお雛さまを見た父。
「息子の腕(かいな)折りに父は?」
と出来栄えについての感想を問われ、

父   「まあまあやけどなー。。。」
主人 「まあまあでもいい方なんです!笑」

このやり取りを聞いたわたしの大笑いした声が、
大きく入っていましたね。。。笑

職人は仕事を全部、見よう見まねで覚えていくんです。
いちいち手取り足取り教えてもらうことはありません。

普段、一緒に仕事していても褒めることのない父、
褒められた記憶のない主人。

始めて褒められたのは、父の元で修業の道に入ってから
なんと25年たった時でした。

「立雛、よう出来てるやん!」
主人はさぞかし嬉しかったことと思います。

その裏話を知ってるわたしからしたら、
腕折りの出来栄えを聞かれ、
「まあまあやけどな。。。」と言った父の返答が父らしく、

「まあまあでもいい方なんです

(充分過ぎるほどの誉め言葉なんです)!」

と言った主人の答えが主人らしくて
思わず大笑いしてしまったという、撮影時のエピソードです。

短い放送時間なので、こういう裏話を盛り込めないのは
ちょっと残念でしたが、
わたしたち親子にとっては
いつまでも心に残る思い出になる放送となりました。

次週11月10日(木)もぜひご覧くださいね!!

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願いのままにかたちをつくる「お誂え専門の京ひな人形工房」です。私たちはおひとりおひとりのお客さまの想いをお聞きしてから、お雛さまをつくり始めます。
どんな願いを込めたものにしたいのか、どんな想いがそこにあるのか。京都西陣にある、昔ながらのひな人形工房に、お客さまの声をどうぞお聞かせください。